今回の俺バグは特別編です!高校卒業から7年ほどが経ったある日、ぼくときゃぷてんは合コンに行きました。そこには…
漫才の定番と言えば、「べっぴんさん、べっぴんさん、一人飛ばして、べっぴんさん」
しかし、目の前の女性陣はというと。
「妹、妹、彼氏持ちを飛ばして、従妹」
半年前、目の前の合コンのメンバーの友人の妹、従妹比率の高さに、ぼくらは途方に暮れていました。
<prologue-兵どもが夢の跡‐>
夢と希望を抱いて社会人になったとしても、気に食わない上司の下で、安い給料でこき使われることもあるのです。
人生はコーヒーに溶ける角砂糖のように甘くはありません。
そんなとき隣に、最愛の恋人・パートナーがいれば、仕事上のストレスは軽減されるでしょう。
「クソッタレ」となるときも、家に帰って愛妻の肉じゃがを食べれば元気100倍なのです、たぶん。
しかし、誰しもそのような存在がいるわけではありません。
社会人になれば、出会いの場は少なくなるため、パートナーを探すのも一苦労です。
敬愛する伊坂幸太郎先生の小説「アイネクライネナハトムジーク」に描かれたような自然な出会い、そのようなものに憧れつつも、今日も共通の知人から紹介されたお食事会、という名の、合コンに足を運びます。
読者のみなさんは、合コンに偶然、同級生の妹が現れたことはありますか?
そして、その妹がべらぼーに可愛かった場合、どうしますか?
この物語は、2人の青年が体験したリアルガチな物語です。
俺たちバグジー親衛隊の登場人物が、社会人3年目になった頃のお話…
https://orebagu.road-of.com/
<第1ラウンド>
持つべきものは、時折悪魔のような顔を見せるものの、女の子を紹介してくれる高校の後輩です。
8年前、共に遭難して線路を走らざるを得なかったあの事件「トムソーヤの冒険」以来、ぼくらと後輩の親交は続いています。
そんな後輩はぼくに、マミちゃんという2学年下の女の子のラインを教えてくれました。
幾度かやり取りを重ねて、本日、男2、女2の食事会の約束をしたのです。
待ち合わせは神戸三宮のミント神戸前。
バスやタクシーが所狭しと路駐しているロータリーをぐるぐる回っていると、今日の食事会の女性が路肩に立っていました。
耳におでこを寄せられるほど背の高い女性。
その横に立っている艶やかな茶色い長髪の小柄な女性のぱっちりとした二重瞼は、ぼくの瞳を奪いました。
瞳を奪われたとしても、ハンドルを握る手は奪われません。
いつも以上に丁寧なブレーキングと幅寄せで、彼女たちを迎えます。
「よろしくお願いします」「よろしくです~」
二人の女性はそう言って、車の助手席に乗り込みました。
この車の後部座席に女性二人が乗るのは初めてなので、それだけでぼくのテンションは最高潮です。
しかし、それを悟られないように、「こんっちは~」と挨拶を返します。
助手席のきゃぷてんは控えめに、「こんちは」と、挨拶しました。
役者を揃えた愛車は、路駐しているメルセデスを横目に、貿易センターの方面へ向かいます。
いつもはタバコ大好きで足臭めな野郎どもが鎮座する後部座席に、女性二人が乗っているからでしょうか。
ぼくの愛車、FITのエンジン音も、心なしか嬉しそうでした。
<第2ラウンド>
ぼくたちは初対面ではあるものの、共通の話題は豊富でした。
学年は2つ違うものの、ぼくらは同じ高校の卒業生だったのです。
人間が他者と交流するとき、共通点があればあるほど心を開きやすくなります。
懐かしい同級生、先輩、後輩、先生、次々に見つかる共通点に、車内の雰囲気は温まっていきました。
しかし、見つかってほしくない事実というのも世の中には存在するのです。
人見知りを自称しつつも、全く人見知りだと思えないほど饒舌なマミちゃんは、何気なくこう言いました。
「あ、この子のお姉ちゃんは、先輩らと同級生なんですよ~」
「へえ」「へえ」
へえとしか言えないぼくときゃぷてん。
「谷さんって知ってますか?」
谷さんと言われて、ぼくらの脳はちらばった記憶のかけらを探し始めます。
谷さん、というワードで、うっすらと脳裏に浮かんできたのは、スケバンかな?と勘違いしてしまうほど、異様に長いスカートを履いていた3年4組のクラスメートでした。
彼女は決して派手ではなく、かといって地味でもなく、掴めない立ち位置でしたので、クラスメートと言っても、ほとんど話したことがありませんでした。
きゃぷてんは恐る恐る、まるで、
`妹ではありませんように`
と祈るように、「谷さんは知ってるで」と答えました。
運転席のぼくと彼の間に流れる一瞬の緊張、
お互い、声は発していませんが、思いは同じでした。
「半年前の合コンも同級生の妹だらけやった。妹はもう勘弁してよ」
陽気なマミちゃんの甲高い声は、そんな思いを打ち砕きました。
「この子は、その谷さんの妹なんですよ!」
マタ、キタヨ、イモウト!!!
しかし、ぼくらの脳内シナプスは、記憶の中の谷さんと助手席に座るぱっちりとした目の女性を関連付けることができていません。
よく見ると、全然似ていないのです。
ぼくときゃぷてんは、ほんの一縷の望みに賭けました。
マミちゃんが冗談を言っているということに。
そんな望みも、本人の告白によって打ち砕かれることになります。
「そうなんです、私、スカートが無駄に長かった姉の妹なんです」
ああ、妹だった。
これこそ、 イモカク 妹確定 の瞬間です。
ぼくの瞳を奪った艶やかな茶色い長髪でぱっちりとした二重瞼の小柄な女性は、同級生の妹だったのです。
助手席のきゃぷてんは、ぼくだけに聞こえる声で、唸るように呟きました。
「おめえ、妹を引き寄せる達人かよ…」
「すまん」
微かな返事はウインカーの音に遮られて、動揺のあまり、一方通行を逆走しかけるというちょっこりとしたミスも犯してしまいました。
【合コンで苦い思い出もあった私は…フィオーレの街コンに参加することにいたしました!】
【貴重な時間を使って読んでいただき、誠にありがとうございました!】
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俺たちバグジー親衛隊 疲れた金曜の夜に、ふっと笑えるコメディを。「バカげている事ってめちゃめちゃ楽しいですよ!人生って結構面白いですよ!」
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