合コンあるある / 消えた女子大学とイケイケ関学BOY①

 

現場にはメッセージが残された。

消えた女子大生
啓明
公立と私立の違いは半端ねえって

これが世界だ。
最も真面目そうな俺たちは世界の不条理に打ち負かされた。
ぎゃふんといわせたい。

大人気合コン編 第二弾!

妹、妹、彼氏持ちを飛ばして従妹 / 合コンの美女は友人の妹①

 

 

「とっしー、来週土曜合コン来れる?
メンバーも自分以外に2人集めて欲しい」

京都小旅行が終わった翌日、自信に満ち溢れたストライカーまさはるは、俺にパスをくれた。
合コンという名のチケットだ。

うん、もちろん、飛びつく。

「いけるで。場所はどこ??
探してみるわ。年齢層はどれくらいの範囲とかある?」

「俺の友達(男)29歳、らいと。コミュ力はある。メンバーだけがおらん。とっしーとは似ても似つかんええやつや。
そいつは後1人に声かけてるけど、いけるか分からんから、29歳前後1〜2人集めて欲しい。話は通しとくから連絡してくれ」

合コン当日の土曜日がやってきた。
待ち合わせ場所は大阪梅田の泉の広場だ。
定刻通りに集合したのは男3名。
まさはるの友人らいとさん、俺、俺の友人、たくちゃんだ。

たくちゃんは俺の国家公務員時代の同期だ。
得意技は、メール待機。受信箱の確認には余念がない。と自虐ネタをかます者の、実は職場で要職を任されたり、独学で宅建に合格する超有能キャラだ。
鋭い観察眼から笑いをうみだす驚異のツッコミマシーンだが、人見知りという特徴があった。

らいとさんはまさはるの小学校、中学校の友人だ。
三度の飯より麻雀好き、ドリンクはメニュー表の一番上から順番上から頼んでいくスタイルだ。

俺とらいとさん、らいとさんとたくちゃんは初対面。
男3名は挨拶を交わした。

「あれ?まさはるはいないんですか?」俺はらいとさんに尋ねた。
「あー、彼はLiveが入ったみたいなんですよ」まさはるは来ないらしい。
「そうなんですね」俺はがっかりした。盛り上げ隊長が来ない合コンに一抹の不安を覚えた。

「でも男はもう一人が遅れてくるので、男は合計4名ですね。女性陣は3名なので4,3になります」

「そうなんですね。ヒーローは遅れてやってくるって言いますからね」

適当に発した言葉が現実になるとは思ってもみなかった。
まさか彼が、戦術三笘こと三苫薫だったなんて。

女性陣3名と合流し、店に向かい、合コンのホイッスルが鳴った。

男性陣はゴールを狙って独自の動きを見せる。
「俺は上からいくわ」ドリンクを上から順番に注文していくらいとさん。上からマリコ。
みんなから注文を聞いて、紙にドリンクの追加分を記入してくれるたくちゃん。
俺はトップバッターとして、まずは自己紹介をしようという流れを作った。

女性陣からの自己紹介で男性陣は衝撃を受ける。
なんと女性3名中、2名が現役女子大生、22歳なのだ。

「なに?女子大生だと?!」

ん???
歯車が狂った瞬間だった。

卒論、就活、サークル、バイト、USJでコスプレ、内定式…といった懐かしいWordに浮き足立つ男たちは話を合わせることに必死だった。

もう一人の女性は28歳だったが、独特の雰囲気がありねるねるねるねみたいに
特徴を掴めない。

序盤を総括するなら、ぎこちなさが目立ったということだ。
特に盛り上がることもなく、質問と回答が繰り返されていく。
まずい、どうしたらいいんだ。

ここで前半32分。攻撃的カードが投入された。
遅れてやってくる予定の最後の男性が来たのだ。

その名はケイメイ。
らいとさんの大学の知人だ。

仕事終わりらしくスマートなスーツに身を包んでいる。らいとさん、俺、たくちゃんよりも1歳年下の28歳だった。

ここから試合はケイメイを中心に動き始めた。

関西学院大学時代はフィギュアスケートをしていた。
仕事はなんかすごそう。来週は海外出張、英語でプレゼン。
持ってくるエピソードの一つ一つがイケていた。

場を盛り上げつつガンガン酒を飲むらいとさんも関学出身だったが、明らかに違った。
同じ関学でもらいとさんとケイメイは、女の子を口説くオーラが違っていたのだ。

ちなみに俺は、らいとさん的な無骨な男が好きだ。
しかし、女子大生は違った。ケイメイのチャラさに惹かれていた節があった。

これはいうならば、小学校の時に足が速いやつがモテた原理だ。

ハーフタイムを挟んで席替えが行われたが、ここでケイメイ独走態勢に拍車がかかった。
左サイドからドリブルをかます三苫の再来だ。

女子大生の一人の趣味、サウナを、ケイメイも詳しかったのだ。
共通点を発見したケイメイは無双モードに突入しつつあった。
「サウナは整う」

俺とたくちゃんは全く理解ができていなかったが、ケイメイは高いポゼッションを保持したまま、一次会終了まで走り抜けた。

お会計時の動きもまるで違った。
俺は、持参した封筒にお金を入れてすっと感じの女性に渡した。
女子大生2名は俺の謎の生真面目さにドン引きしていた。

ケイメイはカッコイイ長財布からさらっとお札を出して、「小銭ねーわ」という感じでラフにアピールする。

お会計終了後も、らいとさん、俺、たくちゃんが男三人で集まっている中、ケイメイは常に女子大生に絡んでいた。

俺は嫉妬心にむしばまれつつあった。
可愛い女子大生を手玉にとるケイメイが眩しく見えた。

「今からアポイントがあるので~」
28歳の女性は一次会で帰った。20時からアポイントがあることが本当かどうかはわからない。だが彼女は”全てを察した”のかもしれない。

残されたのは女子大学生2名と男4名。

女子大学生二人を先導するかのように、ケイメイは前を歩いた。
らいとさんもその横を歩いている。

4人から少し離れて歩く俺とたくちゃん。

「なあ、たくちゃん。俺はさ。あの4人だけで二次会をして、俺たちは二人で反省会をする方がええと思ってるんやけどどう思う?」
「ええな。俺もそうするべきやと思ってた。
前の4人に俺たちが入るのは無粋やな」

「そうなんよ。だってちょうど2,2やから。
なにより俺はたくちゃんと反省会がしたい」
「反省会めっちゃしたがるやん」

「人生で一番おもろいからな、反省会は」

ぶっちゃけ俺は、もう白旗をあげていた。
無理だ。ケイメイには勝てない。
たくちゃんとふたり、ラーメン屋で反省会をしてディープなトークを楽しみたかった。

大きな交差点についた時、俺たちは言った。
「今日はありがとうございます。
ぼくらはここでお暇しますね。あとはみなさんでお楽しみください」

ここでらいとさんや女子大生が引き留めてくれたのだ。

俺たちはその言葉を受けて断るわけにもいかず、ともに二次会に向かった。
男4名、女子大学生2名で。

お初天神を抜けた先の Darts Bar eX
ケイメイが選んだセカンドステージはここだった。

彼は間違いなく遊び慣れていた。二次会の陣取りも完璧だった。
そして、ひとり暮らしの女子大生を自身の隣に座らせたのだ。

遅れてきたストライカーは、既に狙いを定めていた。

 

合コンないない / 消えた女子大学とイケイケ関学BOY②

 

【貴重な時間を使って読んでいただき、誠にありがとうございました!】

疲れた金曜の夜に、ふっと笑えるコメディを。

「バカげている事ってめちゃめちゃ楽しいですよ!人生って結構面白いですよ!」

当ブログ「俺たちバグジー親衛隊」は、私自身の実体験を元にした小説を投稿しています。

大人になると、腹を抱えて笑ったり、ワクワクしたり、冒険することがめっきり減ってしまったりしませんか?そんなあなたに、いや、私自身に届ける物語が、「俺たちバグジー親衛隊」です。

今こそ”おバカな青春”を思い出そう!!そう思い、私は”俺バグ”を再び書き始めることにしました。

「学歴、年収、結果、出世、結婚…」 常識や世間体、既定路線の資本主義競争、そんな結果を忘れて、ただ、今この瞬間を楽しむ。それが俺たちバグジー親衛隊に登場する人物たちです。

おバカなことでも全力で生きているとなぜか楽しくなる。そんな魂を届けます。

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