6話 「デカい顏すんなやあ!」 / 俺たちバグジー親衛隊 Ⅱ章

 

「お前ェ!っデカい顔すんなやあ!オラアッ!」

夢見台高校のテニスコート隣りの路地で、おっさんが叫んでいます。

 

「さーせん。さーせん」とボブは珍しく神妙な面持ちで謝っていました。

 

その隣では「はっはっはっー」と、ぼくはおっさんの怒鳴り声を聞いて笑っています。

 

話は20分前に遡ります。

 

 

「鍵とってこい」からの「なんで俺やねん」

6-4-3の鮮やかなダブルプレーを決めるように、島本先輩からの指示に対してギアルが即座に反発を示しました。

ギアルは相変わらず「あの島本って先輩ほんま腹立つわ~」とぶつくさ言っています。

 

島本さんは相変わらず不機嫌でしたが、1年生は別メニューである坂ダッシュに移行していました。ここで1年生を束ねる監視役は3年生の高原さんにさりげなくチェンジしています。

 

この高原さん、なかなか掴めない人物がいでして…

・学業は優秀で難関の神戸大学を志望してる。

・部活動には力を入れておらず、部活にはあまり来ない

・なぜか髪型はボウズ…誰かから指示をされたわけでもなくボウズ。

 

ボウズにするのが嫌で、野球部に入らず、テニス部に入ったぼくとボブと織田の3人からしたら、まさかテニス部にボウズがいるなんて思ってませんでした。

 

ぼくらは高原さんについて仮説を立てます。

「EXILEのアツシみたいなボウズならかっこいいよな?ボウズでも」

「KAT-TUNの田中君もボウズなわけや。まあ、流行りっちゃ流行りや」

「けどさ。高原さんのボウズは、そういうイケてる系のボウズじゃないよな。」

「たしかに」

「あのボウズは、サザエさんのカツオ君のそれや」

「二等兵っぽくもある」

 

高原さんのボウズについて3人は熱弁をふるっていました。高原さんが目の前にいるにも関わらず。

 

しかし本人を前にしても、ぼくらの議論は止まりません。

「野球部とかで強制的にボウズするのはわかる。ただ、テニス部で勝手にボウズにするのはなんでなんや?」

「趣味やろ!」

「ボウズにすることが趣味なんちゃう?!」

「趣味!!…好きならそれでええなあ!解決っ」

 

話題の当人、高原さんは満更嫌そうでもない顔を浮かべながら、頭上のいがぐり頭をなでなでしていました。

 

 

3人のボウズ議論が終わりを迎えたのをみはからってか、高原さんは1年生に号令をかけました。

 

「さて、みんな!坂ダッシュを始めるぞ!」

「ウェース!!」

 

夢見台高校のテニスコートは2つあります。

一つは芝のオムニコート。もうひとつは土のクレーコート。

 

1年生が坂ダッシュする場所はこのクレーコートの横の公道です。クレーコートと校舎の間に公道があり、学校の敷地とはほんのり独立した形で存在しています。ここは学校の敷地内ではないため一般市民の方も通ります。

 

1年生は、狭い道路に2列ずつに並び、坂の上からの高原さんの号令に沿って坂を駆け上がっていきます。

 

「ゴー!」

「おおー!!」

 

ダッダッダッダッダ!

ダッダッダッダッダ!

 

その時、足音とは異なる音が鳴り響きます。

 

バッバッバッ

 

坂ダッシュの終着地である坂の上から、原チャリが襲来しました。

坂を占拠しながら走っているぼくらのど真ん中を、バッバッバッと特有の音をたてて、坂を下ってきます。

 

「バイクが来たゾォっ。避けろお」

坂の上で坂ダッシュを監視するボウズの高原さんがみんなに叫びました。

 

「うわあー」と脱兎の如く、原チャリを避ける1年生たち。

しかし最後尾のぼくは避けません。原チャリに向かってダッシュしていきます。

 

そんな異端児の様子をみたボウズ高原さんは、ぼくにもう一度叫びました。

「ジャマや!危ない!避けろお!!」

 

「あんなもんたいしたことねーよ!」

一度、”原チャリというものに引かれてみたかった”ぼくは、高原さんの指示を無視します。

 

ダッダッダッダッダ!

 

そのとき、キキキキキーーー!という音を立てて、原チャリは急ブレーキを踏みました。バイクを止めて、原チャリから降りたおじさんは、咆哮をかましました。

 

「おいお前!デカい顔すんなやあ!」

 

 

【貴重な時間を使って読んでいただき、誠にありがとうございました!】

疲れた金曜の夜に、ふっと笑えるコメディを。

「バカげている事ってめちゃめちゃ楽しいですよ!人生って結構面白いですよ!」

当ブログ「俺たちバグジー親衛隊」は、私自身の実体験を元にした小説を投稿しています。

大人になると、腹を抱えて笑ったり、ワクワクしたり、冒険することがめっきり減ってしまったりしませんか?そんなあなたに、いや、私自身に届ける物語が、「俺たちバグジー親衛隊」です。

今こそ”おバカな青春”を思い出そう!!そう思い、私は”俺バグ”を再び書き始めることにしました。

3話 練習をしすぎて、逆に下手になる / 俺たちバグジー親衛隊 Ⅱ章

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