12話 こってり四丁!まいどあり~! / 俺たちバグジー親衛隊 Ⅱ章

 

「じゃんけんほいっ!!」

 

ザクザクザク…

 

織田のチョキは、ぼくのパーを切り刻みました。

 

1200円の倍なので、2400円。

 

ここで織田は、「はい、やめます!」と言いました。

 

「いや、待て、まだ俺は挑むぞ!」とぼくは答えますが、織田は1分間に100回の速さで首をぶるぶると横に振っています。

 

「やめますって無理や!やめれへんやろ!負けた方が挑む権利あるんちゃうんか?俺が負けたから俺が挑める!」ぼくは慌てて否定します。

 

しかしきゃぷてんは非情な宣告を告げます。

「はい、やめたあー!!終わりです!2400円!」

 

ボブも付け加えます。

「いや、織田の顔みろや。本気の顔や。さっきは10400円がチャラになってるからな」

「本気?俺だって本気や!」

「織田の方が本気や。雰囲気がちょっと怖いしな…」

 

そう、織田はなんとしても勝ち逃げさせろ、というオーラを漂わせていました。それができない場合は武力行使も辞さない目つきでした。

やっていることはじゃんけんですが、風貌はヤンキーの織田の凄みをみて、ぼくは圧倒されつつあります。

 

「本気の奴には、じゃんけんで負けた方が辞めるタイミングを決めるなんてこんな適当なルール適応できひん」ときゃぷてん。

 

「あとさ。俺らも飽きてきた」とボブは言いました。

「飽きた?」と尋ねるぼく。

 

「そう。ピークは5200円の倍チャンスの10400円のあたりやった。もはやこの番組では視聴率が稼げん」

 

そう、ボブときゃぷてんは、視聴率至上主義です。面白ければ何でもいい…

 

「ふっ、不公平やろがー!」と、ぼくの咆哮がスーパーに虚しく轟きました。

しかしどう叫んだところで、1対3の多数決で決まったことは覆らないのです。

 

歪んだ民主主義を呪いました。いえ、そもそもじゃんけんで負けたというこの事実は変わりません。

 

織田はニンマリしながら、左手で2、右手で4の指を示しました。

 

「とりあえず”王”にいこうか。もう勝負はついた」きゃぷてんはそう言いました。

 

ぼくは何も答えず、ベンチに座ったままです。

その時、織田は、ぐいとぼくの首根っこを掴みました。強制連行とはこのことです。

 

「おい、”王”いくぞ」

 

「あーったよ、あーったよ!!」

 

そして4人は”王”へ向かいました。

 

え?”王”がどこかって?

みんな大好き’餃子の王将’です。

 

 

“いらっしゃいませー”

4人は”王”に入り、ずかずかと座敷に座ります。

 

「さて、何食べようか」と物色していると、全員が同じメニューに目をつけました。

 

“こってり”

 

ふつうのラーメンの隣に、燦然と輝くこってりラーメンです。

 

どのへんがこってりなのか、そもそもこってりがどういう感触なのかはわかりませんがこってりと唄っているからには相当こってりなのでしょう。

 

しかし”こってり”には懸念点がありました。

ふつうのラーメンよりも200円ほど高いのです。高校生の少ないお小遣い事情ではその違いは決定的です。

 

ここで織田が、得意満面の笑顔で言いました。

 

「お前らこってり食いたいんやろ?こってりでいこうぜ。俺の奢りや!」

 

「よっしょあ!」

「じゃあこってり!」ときゃぷてんとボブは喜びます。

 

ここでぼくは、「織田!俺もええか??」と尋ねました。

織田はにんまりと。「おう」と言います。

 

そして、「さーせん!さーせん!!」と店員さんを呼び、

「こってり四丁」と注文しました。織田はとても誇らしげです。

 

「”こってり”楽しみやなあ!せんきゅーっ、織田!」一番喜んでいるはぼくです。

 

「おいおい、元々はとっしーの金やろ?」と、きゃぷてんは冷静に突っ込みます。

「そうやった…」織田があまりにもドヤ顔で自分の金で奢ったような顔をするので騙されてしまったのです。

 

数分後、こってりが届きました。

 

こってりは写真以上にこってりしており、油ギトギトにも見え真ます。

「これやがな!これやがな!」と、こってりしたラーメンを満足げに食べる4人。

 

少し脂ぎっている気もしますが、高校生にはこれくらいがちょうど良いのです。

 

こってりを平らげた後、ぼくらはレジに向かいました。

ぼくはじゃんけんの敗北を思い出し、財布から2400円を取り出し、織田に渡しました。

 

織田はそのまま2400円をレジの上に置きました。

 

織田はここで、「お前らっ!俺の奢りや!」とドヤ顔で誇りました。

 

「おっ、俺の金やからな!」とぼくは呟いていましたが、ボブときゃぷてんは、どちらの金とかはどうでもよかったのです。ただただこってりラーメンのこってりした余韻に浸っていました。

 

店から出た後、ボブは言いました。

「またじゃんけんやろか。”こってり”食いたいわ」

 

織田はニンマリしながら、「俺に任せろ!」と言いました。

 

ぼくは天を仰ぎながら「じゃんけんなんて、もう二度とせえへんぞ!」と叫びました。

 

 

 

 

【貴重な時間を使って読んでいただき、誠にありがとうございました!】

疲れた金曜の夜に、ふっと笑えるコメディを。

「バカげている事ってめちゃめちゃ楽しいですよ!人生って結構面白いですよ!」

当ブログ「俺たちバグジー親衛隊」は、私自身の実体験を元にした小説を投稿しています。

大人になると、腹を抱えて笑ったり、ワクワクしたり、冒険することがめっきり減ってしまったりしませんか?そんなあなたに、いや、私自身に届ける物語が、「俺たちバグジー親衛隊」です。

今こそ”おバカな青春”を思い出そう!!そう思い、私は”俺バグ”を再び書き始めることにしました。

「学歴、年収、結果、出世、結婚…」 常識や世間体、既定路線の資本主義競争、そんな結果を忘れて、ただ、今この瞬間を楽しむ。それが俺たちバグジー親衛隊に登場する人物たちです。

おバカなことでも全力で生きているとなぜか楽しくなる。そんな魂を届けます。

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